2017年1月1日日曜日

【取材】美しいキモノ取材 奥にあるように揺らいで見える織

明けましておめでとうございます。


山喜多二郎太と高木秋子展は現在福岡県立美術館休館につきお正月の間、1月4日までお休みです。5日から再開です。よろしくお願いします。


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さて、12月にハースト婦人画報社の「美しいキモノ」編集長の富川さんが展覧会に来られました。風通織作家の小谷さん、岡田さんもこられ、風通織の見どころ、高木秋子作品の見どころをたっぷりお話下さいました。


■現役作家の小谷さん、岡田さんから伺った風通織の魅力


・織、なかでも風通織は構造に大きな制約があるなかで、考えるのが面白いです。制約の中に身を置く喜びがあります。制約の中に無限があります。工芸として、ものをつくる満足感があります。こんなに夢中になる技法はありません。

・二重織りであるため線が奥にあるように揺らいで見えること、この奥行きがあることも他の織にはない魅力です。

●高木秋子の作品の特徴
・高木先生は、今回の展覧会でよくわかったのですが、絵画をされていた経験から奥行き、立体感という風通織の特徴を大変よく生かし、抽象でありながら、具象を表現されているように思いました。例えば「月映え」という作品は奥行き感が最大に活用されています。縦のラインを浮き上がらせるために、横の線が細く密で奥になって見えるような構造になっています。窓枠が手前にあり、奥に月明かりがあるようにも見えます。


・作品の特徴として、使用されている色が目に見えるより多く重なりが感じられることがあります。また強い色をぱっと入れることで、メリハリがついた鮮やかで力強い印象を受けます。強い色をいれると通常重々しくなってしまうので、そのちょうどよい感じというのはなかなか出せないものです。

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作品のひとつひとつの技術的解説もいただいたので、作品紹介の際にも紹介したいと思います。


今回のお話は、2月発売予定の美しいキモノ春号に反映される予定とのことです。雑誌が販売されましたら、ブログでも紹介します。とっても楽しみです。











自己紹介

2016年秋福岡県立美術館で開催されるコレクション展Ⅱ[山喜多二郎太と高木秋子展の個人的紹介ブログ。高木秋子の家族が書いています。管理人mai